【監修者】
岩井 隆浩(麻布十番ループル治療院 創業者)
はり師/きゅう師/あん摩マッサージ指圧師/柔道整復師
齋木 拓 (麻布十番ループル治療院)
はり師/きゅう師/あん摩マッサージ指圧師/柔道整復師/日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
「顧客管理システムを導入したいが、本当に導入する必要あるだろうか」
「最近競合の治療院が増えてきた。新規で顧客を獲得したい」
このようなお悩みはありませんか。
インターネット検索が普及し、同じエリアで複数の治療院がひと目でわかる時代になりました。
整体院にとって高い施術や技術はもちろん大切ですが、売上を伸ばすには顧客に自院を選んでもらえるか、リピートしてもらえるかは非常に重要です。
この記事では、顧客管理システムを導入する理由や、メリット・デメリットなど導入のコツをわかりやすく解説します。
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目次
なぜ整体院に顧客管理システムを導入するのか
そもそも、なぜ整体院に顧客管理システムの導入が必要なのでしょうか。
競合他社との差別化を含めた3つの視点から解説します。
競合他社との差別化ができる
顧客管理システムを導入すると顧客情報を探す手間が省けます。
顧客を待たせる時間が減り、顧客からの印象が良いでしょう。
たとえば、紙で管理している場合に患者名からカルテを探しますが、聞き間違い、カルテの戻し間違いがあると紛失したり見つけることができません。
一方、顧客管理システムなら氏名の他にIDや生年月日で検索できるので情報のアクセスがとても早くなります。
素早く顧客情報を引き出せることで、前回の予約や施術の内容、さらには担当者やコース名などがすぐにわかるので、スムーズな顧客対応が可能になるので、自然と顧客の満足度も高くなるでしょう。
ひとつのエリアに競合他社がいくつかある場合、施術内容はもちろんのこと顧客に良い印象を持ってもらうことは、自院を選んでもらうために必要です。
スムーズに予約確認や本人確認ができることは、競合他社との差別化につながります。
集客のチャンスが広がる
顧客管理システムを導入すると顧客の予約状況がわかるため、繁忙期と閑散期の把握ができます。
たとえば予約の閑散とする時間帯や時期を狙ってキャンペーンを打ち出し、新たな見込み客にアプローチできるでしょう。
予約状況のチェックは集客状況を把握する上で大切です。
また、カルテに記録された施術内容から評判が良かった顧客応対を抽出できれば、治療院全体に反映させることで顧客満足度が向上するので、口コミによる集客チャンスも広がることでしょう。
ペーパーレス化できる
治療院に顧客管理システムを導入する理由のひとつに、ペーパーレス化があります。
電子媒体で記録を保存すると必要最低限の用紙以外は全て電子化が可能です。無駄な印刷をしないので、インク代や紙代の経費も削減できます。
また、用紙の削減は、昨今の持続可能な社会とも合致する方法なので、院内街においても印象が良いでしょう。保存場所にも困らないので、コスト削減にもなります。

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顧客管理システムでできること
顧客管理システムの導入でできることを3つ紹介します。
導入して運用すると顧客応対の品質が向上し、治療院内の環境も改善します。
顧客の分析
顧客管理システムを利用することにより、カルテ内容や予約状況を一元管理することができるので、より精度の高い顧客分析が可能になります。
性別や年代で施術の傾向を探れば、必要なサービスも抽出できます。
そうすることにより、クーポン券やサービスメール内容等が利用者層に特化したものとなりやすいため、リピーターの獲得につながります。
顧客の予約情報管理
予約情報を電子化して管理できると予約受付応対時間を削減することもできます。
インターネット予約フォームと紐付いているシステムを利用することで予約件数、変更、キャンセルが一目瞭然になるので業務改善にもつながります。
治療院において、手作業で予約情報を管理すると、聞き間違いや思い込みによるミスや転記ミスが生じる可能性があります。
しかし、顧客に入力してもらうことで、治療院側の負担を軽減できます。
経費削減
電子化するだけで、紙の資料を用意するために使用していた経費が削減できます。
具体的には紙、印刷するインク、収納ファイル代金などがいえるでしょう。
顧客情報を管理するために人員を割いている場合、さらに人件費の削減にもつながる可能性があります。
また、予約状況を可視化することで、繁忙期には適切な人員を配置することができます。
一方、閑散期には最低限の人員で対応することができるため、人件費の見直しが可能です。
整体院に顧客管理システムを導入するメリット
ここまで、整体院にシステムを導入する理由や、顧客管理システムの機能について説明しました。以下では、その導入に伴うメリットを紹介します。
これらのメリットは、治療院の業務を効率化するためのものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
省スペースで運用できる
顧客管理を紙で保管する方法と最も異なる点は、顧客情報の紙を保管するスペースを省けることです。
データはパソコンやクラウド上に蓄積されるため、保管場所が増える心配もありません。さらに、新しい用紙をストックする量を減らすこともできます。
これには2つの理由があり、省スペースでの運用が可能です。
情報共有ができる
受付や施術スペースなど、整体院の重要な場所に端末を設置し、顧客管理システムへのアクセスを可能にすることで、顧客情報をリアルタイムにチェックすることができます。
紙での管理ではよくある「顧客情報の置いた場所がわからない」という問題を防ぐことができます。
さらに、離れた場所で作業していても、近くの端末で顧客情報を検索できれば、窓口や施術スペースまで行かずに済みます。
これにより多くの手間を省くことができるでしょう。
手書きによる間違いが減る
顧客情報の管理を手書きで行うと、字の癖に由来する誤った認識が起こりやすくなります。
顧客情報は非常に大切です。時にはそれが元でクレームに繋がることも考えられます。
しかし、電子媒体でデジタル管理できていれば、指定のフォントで誰でも同じ結果になり、手書きの部分は必要最低限で済むため、伝達ミスを減らせます。
整体院に顧客管理システムを導入するデメリット
顧客管理システムにはメリットと同様にデメリットも存在します。導入の判断材料として、デメリットも考慮に入れておくことで導入後のトラブルを未然に防ぎましょう。
正しい適切な知識を身につけることで、多くのデメリットは克服できることでしょう。
導入コストがかかる
外部のサービスを導入するため、初期費用、月額利用料、情報管理などにコストがかかります。
顧客管理システムは大きくわけてパッケージ型とクラウド型があります。比較して表にまとめましたので確認していきましょう。
パッケージ型 | クラウド型 | |
利用方法 | パソコンにインストール | ネット上でやりとり |
自社サーバー | 必要 | 不要 |
導入時間 | 長い | 短い |
初期費用 | かかる(買い切り) | ない場合もある |
月額コスト | なし | あり |
パッケージ型は顧客管理システムを買い切りで利用する方法が多いです。
このため、一度購入すれば月額料金なしで使い続けることも可能でしょう。
一方、クラウド型は初期費用がおさえられるため月額料金はかかりますがコストを抑えることができます。
クラウド型はシステム提供側に相談しやすいのでIT担当者がいない院でも治療院でも安心して導入できるでしょう。
従業員が慣れるのに時間がかかる
新しいシステムを導入すると、使い慣れるのに多少時間がかかるかもしれません。
特にパソコンなどの電子機器に不慣れな従業員が多い場合は慣れるまでの時間が必要となるでしょう。
このため、スムーズな導入を実現するためには、操作性のシンプルなシステムを選ぶことが重要です。
さらに、全体研修を実施し、簡易なマニュアルを作成することで、対策を講じることが可能です。
これにより、オペレーションの整理にも効果的な取り組みができます。
導入効果を得るのに時間がかかる
顧客管理システムを導入しても、すぐに効果が得られるとは限りません。
顧客データの蓄積には時間がかかる場合があります。
ただし、システムの導入によりペーパーレス化が実現されることで、院内の業務が迅速かつスムーズになります。
その結果、治療院内の環境変化を実感することができるでしょう。
停電時の対応が必要になる
顧客管理システムは電子機器で操作するため、電力供給が必要です。
したがって、停電時には注意が必要です。
停電時の対策を事前に考慮すると共に、例えばノートパソコンのようなバッテリー駆動で操作可能な端末やタブレットの準備をすることで、停電時に対処できます。
一時的に紙で対応し、電力が復旧した後に顧客管理システムにデータを入力する方法もありますが、院内での問題を回避するために、対策や取り決めをあらかじめ話し合っておくことが重要です。
サービス終了時の切り替え対応の手間がある
自院で行うサービスでない以上、顧客管理システムはサービス終了により利用できなくなるリスクがあります。
対策としては複数社のサービス内容、サポート内容を知っておくことが有効です。
また、導入時にサービス終了や更新停止時の対応を確認すると万が一サービス終了になったときも慌てずに対応できます。
顧客管理システムを導入するコツ
最後に、システム導入のためのヒントをご紹介していきます。
初めて導入を検討する方々に向けて、情報も集めてみました。ぜひ参考にしてみてください。
必要な機能をピックアップする
電子カルテや予約機能を基盤として、自院に必要な機能を事前に選択しておくことで、顧客管理システムの導入がより容易になります。
最新の機能が必ずしも最適とは限らないため、慎重に検討することが重要です。
操作しやすいソフトを導入する
顧客管理システムを導入する際には、操作性が非常に重要です。
顧客管理システムは院内の施術者だけでなく、受付や事務担当者など他のスタッフも使用することがあります。したがって、全員が使いやすいシステムが求められます。
さらに、他の院や店舗からヘルプとして派遣されたスタッフも操作しやすいシステムの方が喜ばれることでしょう。
そのため、特に複数の場所が存在する場合は、システムを統一することが効果的です。
サポート体制を確認する
整体院では一般企業と異なり、IT担当部署が存在しない場合が多いかもしれません。
そのため、システム提供側が適切なサポート体制を整えているかは、導入における判断材料の大きなポイントになるかもしれません。
初めてシステムを利用する場合や事前に不安がある場合には、手厚いサポートを提供しているシステムを選ぶことで安心感が得られます。
導入時には自院内でマニュアルを作成し、継続的に見直すことも重要です。
予算にあった顧客管理システムを導入する
顧客管理システムを導入するにあたり、予算を決めることは大切です。
整体院の経営には顧客管理システム以外にも経費がかかります。
このため導入が決まったら複数社から見積もりをとり、予算にあった最適なシステムを導入してください。
まとめ
本記事では、顧客管理システムの導入理由、機能、メリット、デメリットについて解説しました。
顧客管理システムを導入することで、集客や売上の向上だけでなく、治療院内の業務効率化やスペースの最適活用といった利点が得られます。
顧客管理システムの導入は、治療院の目標達成に向けた重要な一環となりますので、ぜひ検討してみてください。