本記事では、鍼灸院の集客にお悩みの方に向けて、効果的なチラシ広告の内容やポイントをわかりやすく解説します。最後までお読みいただくと、法規制に違反しないチラシを作成するためのヒントが得られるはずです。ぜひご覧ください。
目次
鍼灸院でチラシ広告は集客に有用
鍼灸院のチラシ広告は集客に効果的です。インターネットの普及が進んでいますが、鍼灸院を訪れる人の中には紙のチラシで情報を求める方もいます。
さらに、オンライン広告と比較して手渡しで家族や友人に渡しやすいのがその利点です。
チラシに記載できるもの
鍼灸院のチラシに記載できるものは、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律の第7条に定められています。
一 施術者である旨並びに施術者の氏名及び住所
二 第一条に規定する業務の種類 三 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項 四 施術日又は施術時間 五 その他厚生労働大臣が指定する事項 |
引用元:あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律の第7条
また、「その他厚生労働大臣が指定する事項」とは具体的には以下の通りです。
- やいと、えつ小児鍼
- 開業届を出している旨
- 保険治療ができる旨(申請については医師の同意が必要)
- 施術の予約ができる旨
- 休診日・夜間施術日
- 出張施術ができる旨
- 駐車場について
参照元:施術所の広告及び名称に関する規制
チラシに記載できるものは上記だけですので、よく確認してから作成することが大切です。
チラシに記載できないもの
鍼灸院のチラシには記載できない内容は、簡潔に言えば法的に許可されていない表現です。これらは法律に抵触するため、絶対に避けなければなりません。
具体的な例として、「最先端の施術」や「根本治療」といった誇大広告は禁止されています。
また、「地域NO.1」や「優良店」といった比較的な表現も法的に問題があります。
さらに、鍼灸師の経歴や実績を過剰に強調したり、患者が誤解を招くような表現も禁止されています。チラシに記載できない内容が多いため、許可されている表現を参考にしてチラシを作成してください。
チラシ作りの注意点
チラシ作成における重要なポイントの一つは、チラシ作成後の注意と、チラシを作成すること自体が適切かどうかを考慮することです。
チラシを作るだけでなく、配布後のフォローアップも重要です。受け取った方が実際に来院してくれるかどうかについても解説します。
鍼灸院の自院ならではの強みを考える
チラシを配布しても、魅力的な鍼灸院でなければ自院を選んでもらえません。鍼灸院は競合店が多く、他の店舗もチラシを配布しているかもしれません。限られた記載内容で、注目を集めるためにはイラストやカラーリングを工夫すると効果的です。
また、チラシを見て来院した方をがっかりさせないように、施術内容を充実させることが重要です。
チラシが適切か検討する
チラシ作成の適切性を検討することは非常に重要です。患者層によっては、紙のチラシよりもSNSやホームページの内容を充実させた方が、集客につながることがあります。
チラシの作成、印刷、配布には時間と費用がかかります。特にポスティングは外部に委託することも考えられますので、費用対効果を十分に考慮しながら作成することが肝要です。
チラシ作りのコツ
鍼灸院のチラシ作成にはコツがあります。代表的なものは以下の3点です。
- ターゲットを明確にする
- ホームページや店舗とチラシのトーンを合わせる
- 配布する地域や時間帯を工夫する
せっかくチラシを作っても、反応率が悪ければ時間とお金の無駄になります。そのような事態を避けるためにも、上記のポイントを順番に確認していきましょう。
ターゲットを明確にする
チラシ作りでは、ターゲットを明確にすることが重要です。ターゲットが明確でないと、誰にも響かないチラシになり、配布しても反応が得られにくくなります。
鍼灸院が位置するエリア周辺の商圏を考慮して、ターゲットを絞ることができます。効果的なチラシ配布のためにも、ターゲットを明確にすることは必要不可欠です。
ホームページや店舗とトーンを合わせる
チラシを作成する際は、ホームページや店舗の雰囲気に合わせたデザインを心がけます。このトーンの調和は、来院時の印象のギャップをなくすために重要です。
たとえば、ブラウン系の配色のチラシを配布していたとしても、院内の雰囲気が異なっていると患者は違和感を覚えるかもしれません。施術内容が優れていても、チラシと店舗の一貫性が欠けていると、訴求力が低下する可能性があるため、この点には十分注意が必要です。
地域や時間帯を工夫する
チラシを配布する地域や時間帯を工夫することは非常に重要です。時間帯や地域によって反応率が異なり、集客効果に大きな差が生じるからです。
例えばポスティングを考える場合、高齢者世帯ではお昼頃に帰宅する傾向があるため、午前中の配布が効果的です。
一方、サラリーマンなどの働く世帯では夕方に帰宅することが一般的なので、夕方までに配布すると効果的です。ターゲットに合わせて配布時間を調整し、チラシを効果的に見てもらえるようにしましょう。
鍼灸院でチラシの配り方
鍼灸院でのチラシの配布方法には主に3種類あります。
- 新聞の折り込み
- ポスティング
- 手渡し
どの方法も、外部に委託する場合があり、それには一定の費用がかかります。費用対効果を最大限にするために、注意点を含めて解説します。
折り込み
折込チラシは、新聞に挟んで配布する方法です。この方式では、新聞に挟むことで一度に大量の配布が可能です。一枚あたりの印刷コストを抑えることができる場合もあり、配布エリアを指定することができます。
ただし、新聞を購読していない世帯にはアプローチできません。
ポスティング
ポスティングは、直接ポストにチラシを入れる方法です。この方法では、新聞を取っていない世帯にもアプローチでき、エリア選定をしっかり行うことで、枚数あたりの集約効果を高めることができます。
一般的に、ポスティングは業者に委託することが一般的です。自分で配布することも可能ですが、それには施術時間を削る必要があるため、費用対効果を検討する必要があります。
手渡し
手渡しは、鍼灸院のある通りや駅前などでチラシを直接手渡す方法です。配布時間や場所、ターゲットを明確にすることで、受け取ってもらいやすくなり、来院する可能性が高まります。配布できる枚数は少なくなりますが、枚数あたりの集客効果が高くなる場合があります。
集客効果は売り上げをチェックする
チラシによる集客効果は、実際の売り上げを確認することが重要です。発行した枚数あたりの問い合わせ件数や来院数も重要ですが、直接的な効果は売り上げに表れます。売り上げを見ることで、以下のような情報が得られます。
– チラシ作成にかけた資金を回収できたか
– チラシ配布の有効性
– 鍼灸院のリピート率
チラシ配布は時に効果を発揮し、時にはあまり効果がない場合もあります。そのため、売り上げを見て効果を判断することが重要です。
チラシを作って効果的に集客しよう
鍼灸院のチラシ作りは、特に高齢世帯の集客に効果を発揮します。チラシに記載できる内容は、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律で厳しく規定されています。これらの規制に従って作成されたチラシを配布する方法は、折り込み、ポスティング、手渡しの3つが代表的です。
しかし、チラシが相手の手元に届いても、それだけでは十分ではありません。チラシが読まれ、さらに来院して施術を受けてくれることで初めて、その効果を発揮します。そのため、チラシの効果的な活用には、配布方法だけでなく、内容やデザインの魅力、ターゲット層へのアプローチ方法など、様々な要素を考慮する必要があります。
また、チラシ配布の際には季節や地域の特性、競合他社の動向なども考慮し、戦略的に配布を行うことが重要です。チラシ作成は、単なる情報提供の手段にとどまらず、魅力的なコンテンツと戦略的な配布計画を組み合わせて、効果的な集客を実現するための重要なツールとなります。
監修者プロフィール
- 大学卒業後、東京医療専門学校に進学。鍼灸マッサージ師、柔道整復師の国家資格を取得。整骨院や整形外科などの医療機関にて臨床現場を経験し、その後カナダ・トロントへ留学。現地治療院にて臨床を経験し、帰国後、麻布十番に治療院を開業。
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