鍼灸院に自費メニューは必要でなのか、必要ならどのようなメニューが良いかよくわからず、お悩みの方は多いと思います。
この記事では、保険施術と自費施術の違いや自費メニュー例などをわかりやすく解説します。記事を最後まで読むと鍼灸院の自費メニューの設定方法や注意点がわかり、自院に活かすことができます。
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目次
鍼灸院に自費メニューは必要
鍼灸院は全国に約34,000箇所あり、保険治療が限られています。街を歩けばあちこちに治療院があり、ライバル院との差別化には自費メニューが有効といえます。
鍼灸院の自費メニューは、例えば保険適用外の鍼(はり)治療や美容目的の施術があります。日本全国に鍼灸院は数多くあり、保険治療では収入に限りがあるため、鍼灸院が生き残るためには自費メニューが必要です。

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保険施術と自費施術の違い
鍼灸院には保険施術と自費施術の2種類があります。それぞれの特徴をわかりやすく説明します。
保険施術
保険施術は、簡単に説明すると公的医療保険が使える傷病です。鍼灸院で保険が適用されるのは以下の6傷病です。
- 神経痛
- リウマチ
- 五十肩
- 頚腕症候群
- 腰痛症
- 頚椎捻挫後遺症
この6つに当てはまりかつ、医師による治療手段がなく鍼灸治療を受ける同意が得られた場合のみ、保険が適用されます。保険適用されると、患者の負担割合は1割〜3割になります。なお、継続して治療を受ける場合は6ヶ月ごとに医師の同意が必要です。
自費施術
鍼灸院で行う施術のうち、保険施術以外が自費施術です。自費施術は、保険施術と違い、費用の全額を患者が負担します。
費用負担が大きくなる一方、時間をかけた丁寧なカウンセリングにより、希望を伝えやすかったり、効果を確認しながら施術をすすめたりできるメリットがあります。
鍼灸院の自費メニュー例
鍼灸院の自費メニュー例は以下の3つがあります。
- 美容鍼
- お灸
- 接骨院・整体院と組み合わせる
最後にあげた接骨院・整体院との組み合わせにより、骨盤矯正などを自費メニューに加えることができます。それぞれ順に説明します。
美容鍼
美容鍼は顔に鍼治療をして、顔のたるみやほうれい線、むくみを改善する施術です。
東洋医学では、鍼で血管や細胞、組織を刺激することで身体の内面から美しくなるという考え方があります。
美容鍼は、身体の内面から美しくなるという考え方を元に顔のたるみやほうれい線などを改善します。
お灸
お灸とは、よもぎを乾燥させて作ったもぐさのことで、温熱効果とリラクゼーションの効果があります。もぐさに火をつけて患部に乗せると熱がじんわり体内に送られ、温熱効果が得られ、温めることで血行が促進され、筋緊張が和らぐ効果や栄養状態の改善が期待できます。
また、もぐさに含まれる成分シネオールは、精油にも使用され、リラクゼーション効果があることが分かっています。 このため、お灸には温熱効果とリラクゼーション効果があります。
接骨院・整体院と組み合わせる
鍼やお灸以外の自費メニュー例には以下のようなものがあります。
- 産後の骨盤矯正
- ストレッチ
- リラクゼーション
これらはスキルを身につけることで展開しやすくなります。高額な機械を購入する必要のない、自分の腕を使った施術から考えてみると良いです。
自費メニューの料金設定
自費メニューを展開する上で、価格設定は重要で、価格は鍼灸院で自由に設定できるため、利益の他に内容や相場を見ながら決めます。価格は一般的に10分単位で1,000円前後です。例えば、60分の施術では6,000円になります。
上記はあくまで施術の時間であり、初回のカウンセリングは追加料金を設定し、別で時間を作っていることがほとんどです。出店している地域の相場もあるため、近隣の鍼灸院を調査することも大切です。ホームページを開くと自費メニューの紹介があり、料金も書かれているので参考になります。
鍼灸院で自費メニューを展開するには
鍼灸院で自費メニューを展開するポイントを解説します。
新規の患者
新規患者に自費メニューを展開するためには、集客が大切です。新規の患者は若年層と高齢者層の2つに分けられます。若年者層はスマートフォンが身近にあるため、ホームページやSNSなど、電子媒体でのアプローチが有効です。反対に高齢者層では、チラシや地域誌など紙媒体が好まれます。まずは自費メニューを求めているターゲットが、どのような方々なのかを想像すると新規患者に効率よく宣伝できます。
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既存の患者
既存患者に自費メニューを展開するためには、口頭での案内が効果的です。既存患者であれば、カルテに身体に関する悩みや症状が書かれているため、ピンポイントで案内することが可能です。
待合室内にポスターを掲示するのもおすすめの方法です。待ち時間に患者の視界に入るように工夫します。メニューや料金をハンドアウトにすると、自宅に持ち帰って検討ができるため、必要な部分だけチラシを作る方法もあります。
既存患者はすでに鍼灸院には来ているため、アプローチ次第で新規患者よりも自費メニューに興味を持ちやすいです。
自費メニューを展開する注意点
自費メニューを展開するには注意点があり、主なものは以下の3つです。
- 新しいスキルの取得には時間がかかる
- 機器の導入は高額になる場合がある
- 保険治療と自費メニューは請求を分ける
特に請求は不正請求にも関わる部分ですので、注意して読み進めてください。
スキル取得には時間がかかる
自費メニューを導入する場合、新しいスキルを身につけるには時間がかかります。このため自費メニューが実現可能かどうか、検討してからスキルを取得する必要があります。
特に資格を取得してメニュー開発を行う場合、 患者の需要や投資した金額を回収できるかなどを検討すると良いです。
機器の導入は高額になる場合がある
自費メニューで施術機器を導入すると、初期投資として機器の購入があり、高額になりがちです。
例えば、鍼灸以外の施術で低周波治療器を使う場合です。機器を揃える必要がある時は、あらかじめ採算が取れるかを検討する必要があります。
また、施術に用いる機器は購入だけではなく、レンタルやリースという方法もあります。鍼灸院の状況に合わせて使うと初期費用を抑えつつ導入が可能です。
保険治療と自費メニューは請求を分ける
保険治療と自費メニューの請求は一律にはできません。保険治療の範囲と自費メニューの範囲が曖昧になり、正しく請求ができないためです。接骨院では保険治療の不正請求が問題となっており、鍼灸院でも、保険請求と自費メニューが合わさり、水増ししていると思われる可能性があります。あらぬ誤解をうまないためにも、保険治療と自費メニューは請求を分けて請求することをおすすめします。
鍼灸院で自費メニューを取り入れて売り上げを確保しよう
鍼灸院で自費メニューを取り入れることは重要です。鍼灸院では、保険治療には限界があり、ライバル院と差別化するために自費メニューを設定します。自費メニューを考案するだけでなく、展開することも重要で、自院に適した自費メニューを設定し、積極的に取り組んでください。