「予約電話をとると施術が中断してしまう」「予約時間を写し間違って患者さまに迷惑をかけてしまうことが増えた」このような悩みを抱える治療院は意外に多いものです。
この記事では予約システムを導入することで業務を効率化するメリット、デメリットや導入のコツを分かりやすく解説します。治療院の業務を効率化することは顧客満足度が上がるだけではなく、治療院の口コミや評判にもつながり、最終的には売上アップが期待できるため最後までご覧ください。
目次
治療院の業務効率化には予約システムが必要
治療院の業務には施術以外にも予約応対、会計、売上の計算など多岐にわたります。
これらの仕事のなかで予約応対はシステムを導入することで業務を効率化が可能です。
まずは予約システムが必要な理由など基本事項を解説します。
予約システムが必要な理由
治療院の予約が電話のみですと、施術スタッフが電話応対にとられ、顧客応対に支障が出ます。
このため、業務の効率化をはかるためには予約システムが必須といえます。
スマートフォン(以下:スマホ)が普及し、患者さまを含む私達は以前に比べて格段に電話連絡を取りやすくなったからです。
思い立ったらすぐ予約ができるため、予約システムを導入しないと予約電話がひっきりなしにかかってきて、治療院の本業である施術を中断させないためにも予約システムを導入すべきといえます。
近年は営業の電話も増えたので、せっかくの患者さんに対する施術が価値を損ねてしまう可能性もあります。
そういった観点からも予約システムの導入は欠かせないものとなっているのです。
具体的に必要な機能
予約システムの機能のうち、治療院に必要な機能は以下の5つです。
- 予約機能
- 決済機能
- 顧客管理機能
- リマインダー機能
- webサイトやSNSと連携する機能
予約を取るだけではなく、決済機能やリマインダー機能があることで顧客の予約を総合的にサポートできます。
費用の目安
予約システムを導入する上で最も気になるのが費用面です。
費用は会社によってまちまちであり、この記事では目安をお伝えします。
導入費用は月あたり数千円〜2万円程度、月額は3千円〜2万円程度です。
導入費用が無料のシステムもあり、実際に導入する場合は複数社から見積もりを取りましょう。
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【治療院】予約システムを導入するメリット
予約システム導入のメリットは予約、キャンセル応対をシステムに任せられるため、予約の取りこぼしがなくなることと、ヒューマンエラー対策になることです。
順にご説明していきます。
予約をすべてシステムに任せられる
これまでの予約は施術が終わったあとに窓口で次回予約をとる、治療院の開院時間に電話予約が主流でした。
これらの予約は治療院の都合に合わせたものであり、予約システムを導入すると、患者さまの都合にあわせて予約を受け付けることができます。
また、システムを通すことにより、患者さまの予約状況を一元管理できるため、キャンセル待ちの状態もひと目でわかるなど、利便性が高いだけでなく、ダブルブッキングなどのミスも防ぐことができます。
営業時間に関わらず予約応対ができる
以前は治療院の開院時間にあわせて電話予約を受けることが主流でしたが、働き方が多様化する現代社会においては、必ずしも開院時間に電話できる方ばかりではありません。
予約をシステムに任せればメンテナンスを除き、24時間365日応対が実現できます。
そうすることによって患者様さまが予約を取りたい時に取れるので、機会損失をなくし、利便性を高めることができるので、患者さまと院側の双方にメリットがあると考えられます。
ヒューマンエラー対策になる
人対人で応対することにより、避けては通れないのがヒューマンエラーなどによるミスです。
例えば、聞き取りにくい声の患者さまや、似たような名字の方、施術内容が同じような方など、思い込みによる勘違いも含めてヒューマンエラーは必ず起こります。
これらのエラーを少しでも減らすには、予約システムを導入して予約する側に日時を選んでもらうことで治療院側の負担を減らすことができるだけでなく、この部分でのヒューマンエラーはゼロになります。
ミスは機会損失を招くだけでなく、患者さまからの信頼も無くす事があるので注意が必要です。
【患者】予約システムを導入するメリット
予約システムを導入するメリットは治療院だけではなく患者さまにもあります。
ご自身が患者さまであったら共感できることばかりですので、患者さま目線を知ることは大切です。
好きな時間に予約・変更できる
スマホひとつで操作が完了するため、患者さまは好きな時間に予約及び変更ができます。
例えば予約を変更しようとした時に治療院が休憩時間だった、という経験はありませんか?
電話予約のみですと患者さまは治療院が開いている時間を狙って電話をかけないといけないため予約変更するだけでストレスです。
予約変更を簡便に行えることはリピーターの獲得にもつながります。
個人情報の入力が1回のみで済む
患者さまはマイページに登録をすれば、予約時にログインをするだけで予約がすぐにできるため、個人情報の入力を省略することができます。
電話予約では名前と生年月日などの個人情報を伝えていましたが、出先などで不特定多数の人に聞かれるリスクがあるため、嫌がる患者さまもなかには存在します。
電話ではなくスマホ操作で完結すればストレスがかかることなく予約及び変更が可能となります。
新規予約のハードルが下がる
新規で治療院を探した場合、webページからサービス内容を知ることが多く、本文を読み進めた流れで新規予約ができるとスムーズです。
治療院の顧客は新規とリピーターで成り立っているため、新規顧客の獲得はどこの治療院でも課題です。
新規予約がしやすいということは売上に直結するといっても言い過ぎではありません。
スタッフの働きやすさに貢献する
予約システムは患者さまにメリットがありますが、院内のスタッフにもメリットが大きいです。
近年の仕事の大半はデバイスで行われているので、採用時にもシステム導入が行われているかどうか見られている場合もあります。
また、電話対応や情報の検索性も向上するので、業務が円滑となるので、働きやすい職場作りの一環となります。
仕事のしやすい環境はスタッフの活性化に繋がるので、雰囲気も良くなり人気の院を作り上げることに貢献することでしょう。
予約システムを導入するデメリット
業務の効率化になるとはいえ、予約システムの導入にはデメリットもあります。
大まかに費用面と予約システムの操作性です。
対策方法が分かれば、メリットの方が大きくなりますのでそれぞれに解説します。
利用料金がかかる
サービスを利用するため、新規でシステムを導入する場合や、既存のシステムから乗り換える場合など、どちらの対応でも利用料金と対応コストがかかります。
無料で利用できるシステムもありますが、長期目線でみると有料の方が機能やサポートが充実しているためおすすめです。
サポート体制の有無も非常に重要です。使い始めてから困ることが出てくるものです。
その時に充実したサポートがないとかえって不効率なことが起こります。
必要な機能を洗い出した上で選択できると良いでしょう。
また長すぎる契約年数は注意が必要です。契約内容もしっかり確認しましょう。
定期的な予約確認が必要になる
予約システムは治療院スタッフに代わって予約をとってくれますが、チェックをしていない間に予約が入ってくることも多々あります。
最終的な確認をするのは院内のスタッフになるので、日々確認を怠らないようにしましょう。
当日施術する人数、飛び込みでの予約などある程度リアルタイムでの確認が必要なため、受付端末では常に確認できるようにしておくとよいでしょう。
操作に慣れるまで時間がかかる
新しいシステムを導入するため、操作に慣れるまでは時間がかかります。
このため、治療院スタッフが操作しやすいシステムを導入することが大切です。
予約システムの中にはトライアル期間を設ける事により、操作性をチェックできるシステムもあります。
操作性を確認した上で契約すると慣れるまでの時間を減らすことが可能です。
業務効率化をはかるために
治療院に予約システムを導入するポイント
ここまで予約システムを導入したほうがよい理由とメリット、デメリットをお伝えしました。
ここからは治療院に予約システムを導入するポイントを4つお伝えします。
どれも導入する上で大切な視点です。
必要な機能をピックアップする
予約システムは必須として、自社に必要な機能をピックアップします。
治療院側がよく使う機能と患者さま目線であったらよい機能を両面で出せると必要な機能が洗い出せます。
例えば、事前決済機能は予約時に決済まで完了させる機能です。
患者は支払いを済ませているため、当日の急なキャンセルを防ぎます。
また、リマインダー機能は治療院の来院日、時間が近くなると患者さまに来院を促すメッセージを送信します。
施術後の経過をお知らせする機能もあるため、継続的な施術、リピーターの獲得に有効です。
操作しやすいシステムを選ぶ
治療院、患者さまどちらも操作しやすいシステムを導入することが大切です。
治療院は各種デバイスで操作し、患者さまはスマホで操作するパターンが多く、治療院スタッフも患者さま目線で一度スマホから操作すると予約の取りやすさがわかります。
見積もり段階で比較し、導入してから困らないようにします。
導入時間と費用を算出する
システムを導入するにあたり、導入時間(いつ使えるようになるのか)と総合的な費用の算出はやるべきことのひとつです。
導入時間は最短で即日もありますが、システムによっては数日かかります。
費用面でも初期費用や月額は想像がつきやすいですが、オプション費用や更新費用は見落としやすいため、導入時にチェックが必要です。
セキュリティを重視する
患者情報を扱うため、セキュリティが厳しいシステムを導入した方が安心です。
導入のコツは、治療院向けのシステムであること、治療院での導入実績があるかが判断材料になるでしょう。
まとめ
予約システムを導入すると業務の効率化に有効です。
また、治療院と患者さまのどちらにもメリットがあり、特に治療院側のヒューマンエラーの防止はシステムを挟むことで防げるので大きなメリットです。
予約の電話応対が減ることで施術の手を止めずに患者応対ができるようになるので、結果的に施術やコミュニケーションもうまくいきやすく顧客満足度も向上することでしょう。
予約システムの導入には費用がかかりますが、新規顧客、リピーター獲得の効果と業務効率化による利益の方が大きくなりやすいため治療院の評判につながります。
スタッフの働きやすさにも貢献するので院内業務が円滑になります。
予約システムを導入し、業務効率化に役立ててください。
監修者プロフィール
- 大学卒業後、東京医療専門学校に進学。鍼灸マッサージ師、柔道整復師の国家資格を取得。整骨院や整形外科などの医療機関にて臨床現場を経験し、その後カナダ・トロントへ留学。現地治療院にて臨床を経験し、帰国後、麻布十番に治療院を開業。
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