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鍼灸整骨院

2022年3月16日

これからの整骨院・接骨院、選ぶなら保険診療?自費診療?

投稿日:2022-03-16/更新日:2023-05-18

高齢化社会の日本では年々医療費がアップし、国の財政に大きな負担がかかっています。そのことを踏まえ、保険診療に関する規制も厳しくなっており、2020年度の診療報酬改定では2%以上ダウンするよう財務省が提言しています。
整骨院・接骨院にとって、このまま保険診療を続けたほうがいいのか、自費診療に移行したほうが良いのかを詳しく見ていきましょう。

整骨院・接骨院の保険診療の限界とは?

整骨院・接骨院は一般病院と同じく、保険診療が認められていますが、保険が適応されるのは以下の症状のものに限られます。

  • 急性などの打撲、捻挫、挫傷(肉離れなど)
  • 骨折・不全骨折・脱臼 ※医師の同意が必要(応急処置は除外)

その上、同一部位で同時期に外科や整形外科の診療を受けていた場合、医科が優先されて整骨院・接骨院の施術には保険は適応されません。
保険が適応されたとしても、今後ますます診療報酬が厳しくなることも予想されます。
また保険診療を行う場合、毎月レセプトの提出が必要ですが、内容確認などの事務処理の煩雑さや外部委託した時の費用、万が一返戻されてしまったときの手間を考えると負担が大きいのも事実です。

収入の面からみると、整骨院・接骨院が多数存在するため、近年患者を取り合っている状態が続いています。
厚生労働省のデータで見てみると、柔道整復療養費は2010年には4,068億円だったものが、2018年には3,278億円にまで減少。(※1)
療養費が減少している一方で、柔道整復師の数は2010年には50,428人だったのが、2018年には73,017人まで数を伸ばしています。(※2)
また、2018年の整骨院・接骨院の施設数は50,077施設となっており、これは同年12月のコンビニエンスストアの店舗数55,743店に迫る勢いです。(※3)

保険診療を行う場合、保険適応の症状が限られているため、患者にとってはどこの整骨院・接骨院を受診しても変わりがないともいえます。
保険診療の施術で各施設の特徴を打ち出すことは難しいといえるでしょう。

整骨院・接骨院が自費診療にするメリットとデメリットとは?

整骨院・接骨院には保険診療の患者だけでなく、肩こりや腰痛が原因で訪れる方も多くいます。メリットとしては、保険医療からこれらの自費医療をうける人を中心にすることで、単価をあげることができます。なぜなら自費診療では整骨院・接骨院で価格を決めることができるからです。
また、それぞれの柔道整復師が得意とする施術を中心に、施設の特徴を打ち出すことも可能です。
行う施術を絞り込むことで、医療機器も必要なものだけに絞り込むことができ、経費削減につなげることができます。
またレセプトの提出作業も、保険医療分が少なくなることで、負担を減らすことができるでしょう。

一方デメリットとしては、保険診療の対象であった患者が来院しなくなるということがあげられます。保険診療に比べ自費診療は金額負担が大きいため、負担が増した分、施術に満足が得られなければ、自然と足が遠のくことが考えられます。

自費診療で収益をあげる方法とは?


主な患者が保険診療だった場合、いきなり自費診療に変更するのは不安が付きまとうのではないでしょうか。自費診療に移行したいと考えているなら、ある程度の費用もストックした上で、徐々に移行することをお勧めします。
複数のスタッフがいる場合は、まず院長が自費診療の患者を担当するなどもひとつの方法です。
自費診療で施術を行う場合、なにより患者に施術内容を納得してもらうことが必要です。詳しい説明を行い、患者の信頼を得ることができれば、リピーターになってもらうことも不可能ではありません。
また、自費診療の価格は自由に決められるといっても、高額にならないよう注意しなければなりません。価格の決め方は、一日に必要な売り上げを概算し、訪れてくれる患者数から割り出します。リピーターになってもらえるような価格設定を目指しましょう。
患者の信頼度をあげるためには、新しい施術の習得はもちろん、それぞれの患者に合った施術が必要です。そのためには患者の症状や行った施術を詳しく管理するカルテも作りましょう。
自費診療でも患者が満足してくれれば、その患者が口コミで評判を広げてくれることも期待できます。完全に自費診療に移行するのは時間がかかるかもしれませんが、行いたい診療、腕を振るいたい分野の診療を自分の整骨院・接骨院の特徴とするため、患者とのより良い関係を作っていきましょう。

(※1)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/dl/111116_01.pdf
(※2)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/18/dl/kekka3.pdf
(※3)
https://www.jfa-fc.or.jp/particle/320.html